三船さんに聞く、サイクロコンピュータの魅力って?
情報を共有して繋がりを持てたりするのが魅力
サイクロコンピュータとの出会いから現在の付き合い方まで、元プロロードレーサーでブルベの世界でも第1人者として注目されている三船雅彦さんに聞きました。
サイクロコンピュータというものにはかれこれ30年以上お世話になっている。実はキャットアイさんの最初のモデルを使っていた世代で、「キャットアイベロ CC-1000」という今思えば中に何が入っていたんだろう?って思うほど大きなものだったが、当時は余りにも画期的で恰好良くてしびれながら走っていたものだ。
その後はものすごい勢いでコンパクト化され、ベロシリーズやマイティには、現役のほとんどを共にしてきた。そしてその後はストラーダシリーズへ。
そのあとも近年ではGPSでスピードを計測し、その走行データをSNSへアップロードするという、おおよそ30年前には誰も考えつかなかった時代となっている。
普段一人で走っていても、オンライン上のデータでいろいろな人と走った場所やタイムなどを競ったり、情報を共有して繋がりを持てたりするのが魅力だ。
最初の頃は「何km走ったのか」が重要だった
私も普段はGPS機能の備えている機器を使いつつも、それでもトラディショナルなサイクルコンピュータはサブとして今でも健在で、今はパドローネプラスを使用。GPSは利点もあるけれど、弱点としては衛星のコンタクトが切れるトンネルや電波状況の悪い場所や天候だったりでの走行。タイムラグの影響を受けてしばらくスピードが0km/hだったり。
パドローネプラスはどんな時でも距離計測が確実なこと、スピード計測などもリアルタイムで確実なことが気に入っている。そしてなんといっても字が大きいのが嬉しい(笑)最近思うのは、ストラーダの字が現役の頃は気にならなかったのに、最近は「ちっちゃい!」と。よくあの小さな字が見えていたなぁ・・・これが加齢というものか。
パドローネプラスの魅力は、ドットの大きさ、そしてどんな天候でも基本的に液晶が見やすいということもだが、意外と炎天下の時にディスプレイが見えづらいことが多いが、パドローネプラスはそんなこともなく安定の製品、自分の中でのリコメンド商品だ。
サイクルコンピュータに求められるファンクションも時代とともに変化し、最初の頃は「何km走ったのか」が重要だった。やはり誰でもそうだと思うけれど、自転車に乗り出して最初の頃は何km走ったのかということは、モチベーションですよね。帰宅寸前で距離を見たら100Kmにあと1km足りない!と遠回りしたりは、誰にでもある経験ではないだろうか(笑)
それがプロで走っている頃は走行時間。トレーニングの基本は距離ではなくアップダウンや追い風や向かい風に影響されない走行時間。
そして引退して仕事が忙しくなってくると時間をやりくりして走るのが思った以上に大変。ファンクションで一番見ているのは、なんと時計(笑)
「9時まであと15分!!」なんて、時間に追われて走っているが、思いのほかスピードが出ていないことが多い(笑)